牯嶺街少年殺人事件 を観て台湾に思いを馳せる。(ネタバレあり)

映画、牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件を観ました。 4時間という上映時間の長さながら、その面白さの噂はだいぶ前から聞いており、いつか観てみたいと思いつつ、ただ時は過ぎ、マーティン・スコセッシの会社からデジルリマスタ版で25年ぶりについにリバ…

精神と時の部屋に入った私は人について考えた。

クリスチャン・ボルタンスキー -アニミタス―さざめく亡霊たち- 作者: クリスチャン・ボルタンスキー,祖父江慎,畠山直哉 出版社/メーカー: パイインターナショナル 発売日: 2017/01/16 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る ヤバイ!…

我々はどこから来て、どこへ向かうのか。

関野吉晴さんの「カレーライスを一から作る」という映画を観てきた。 なにかを自分で一から作り出すということに関心を持っている友人に、たぶん好きだろうなと思いこんな映画があるよと教えたら、ぜひ行こうという話になりポレポレ東中野へ。 約束の時間を…

子どもの時間

子ども達に会ってきた。 3歳と5ヶ月になる息子。 生後5ヶ月の娘。 純粋であることの怖さと美しさを併せ持つことが子どもの特徴で、その純心さに邪心だらけの大人な自分はの心がどんどん洗われていく事を体感した。 大人ができて当然のことが出来ずに、大人…

禅とはなにかをしろうとしたが、よくわからなかった。

なぜと訪ねられたら答えようもないのだが、昔から「禅」というものにひかれている。 何度か自分自身で体感してみようと思い、禅を組みにいったこともある。 始めて禅を組んだとき、早稲田にある曹洞宗のお寺さんだったように記憶しているが、夏のまだ暑い夕…

餅は餅屋で、すべての道はプロに任せ、素人は黙って見ているべきなのだ。

仕事はなんでもその道のプロがやるもので、その自覚がないものは退くべきであるし、また、太刀打ちできないとわかれば、自分がプロとして生きていける別の道を見つけるべきであると思う。今回の選挙。定番になりつつある、池上彰の選挙番組を観ながら、やは…

ひたすらに生きる。

映画のエンドロール。キャスト、スタッフ、協力会社の名前が流れ、一番最後に彼の名前が映し出された。映画監督になりたいと高校生の頃から言っていた、その彼の処女作が昨日公開された。映画の内容は、おそらく様々な大人の意向が働くなかで、どこかに爪痕…

雨上がりの初夏の夕暮れに思う。甲本ヒロトになりたい。

この気持ちはなんなのだろう。落ち込む。自分が今、停滞しているように強く思う。自分のイヤなところ、ダメなところが全面的に出ていて、すごく落ち込む。心がズン、と音をたててヘコんでいる。聞こえている声を聞こえてないようなフリしたり、見えているも…

日本的家族の肖像~映画「海街diary」を観た~

家族のなにもない、日常を二時間たっぷりと観せてくれる映画である。4姉妹、全員美しいのでそれだけでも観ていられるのだが、全体を貫く清廉した空気感は小津安二郎の映画の系譜を感じる純然たる素晴らしい日本映画なのだと思う。4姉妹ものと言えば、私は…

違和感は私を掴んで離さずに、週末の夜の闇の中で輝いているのだ。

「私は言葉が好き」。 すごく大胆な表現である。 その言葉を、なんのためらいもなく、そのかわいらしい唇から吐く。 普通に言うなら「好きな言葉」が順当な並びであるし、「言葉」というものはそもそもそれ自体に好き嫌いがあるものではなく、人を人たらしめ…

【センス・オブ・ワンダー】子どもの教育、これがひとつの解なのだ、と思う。

諸事情により子どもと離れて生活している。大体、1ヶ月、ないしは2ヶ月に一回子どもと会う。もう3歳になり、幼稚園に通うようになり、このゴールデンウィークに久しぶりに会うと、すっかり会話ができるようになっていて驚いた。完全に自我が芽生えている。自…

人生はくだらないが最高で、だから生き続けるのだ~映画「ビッグ・リボウスキ」を考える。

たくさん映画を観る。たくさん観た中で、何が好きかと聞かれたら、ほとんどの確率で通じないので言うのをやめようかと思うのだが、好きなものに嘘をつきたくないという考えのもと、必ず答える映画が「ビッグ・リボウスキ」。コーエン兄弟の映画で、今度の5月…

昔からそう。けっきょく見つめるのがこわいのだ。

なんでそんなに本も読んで映画も見て、それなのになんで人の気持ちがわからないの?そうではなくて、人の気持ちがわからないわけではなくて、ただ、人の気持ちを直視することがこわいのだ。そこを直視したあとにある現実に対して処理をすることが怖くて、わ…

この書は捨てずに、町にも出ずに、じっくり部屋のなかでイマジネーションを加速させるのだ。

日本に生まれ、日本で育ち、日本の会社で働いて、日本人と結婚して、日本人として年老いていき、最後は日本のお墓に入る。なにも考えずとも、世界的視野で見れば日本人という属性になり、そういう見られ方をしているはずである。けど、日本人てなんなんだろ…

どんなきれい事を言っても現代はお金がかかる世の中なのだ。

村上隆展を観てきた。もともと好きなアーティストではないのだが、仏教美術は好きで、150メートルの五百羅漢図と言われたら、dob君が好きではなかろうが、六本木ヒルズのマスコットをダサいと思っていようが、とにかく観てみたいと思い、森美術館へ向かった…

映画「スティーブ・ジョブズ」※ダニーボイルの方 を観た。

スティーブ・ジョブズ観ました。※ダニーボイルの方http://stevejobsmovie.jp/sp/徹底した会話劇で、三幕ある密室劇を観ているようで、その言葉の波に飲み込まれるようにして集中して見ることができました。面白い映画だと思います。ただ、ダニーボイル監督の…

最近、心が乱れてるなと思うなら、美しい日本語の波に溺れるといい。

日本語は美しい言葉だ。その事実をどれ程の人が認識していて、これほどその事実を実感させてくれる小説があるだろうか。ストーリーは、特になにもない日常生活の些細な出来事を淡々と書き綴っているだけなのだが、登場人物が立ってくるというか、設定である…

インドでゾウが暴れたらしい。けど、そんなことよりおれは自由が欲しいのだ。

はぐれゾウが暴れて建物を約100箇所破損させたというニュースをみた。インドの西ベンガル州シリグリという街で起きた事件だ。日本で生活している身としては、いろいろと想像を凌駕する出来事のように思う。想像を凌駕していること 。その1 はぐれゾウについ…

こんな夜に。

叫びだしたくなる夜がある。日中の失敗が時間の経過とともに増幅されて、自分が消えてなくなりたくなり、でも消えるわけにもいかないので叫びたくなる。こんな夜にお前に乗れないなんてっていうのは有名な歌詞、たしかに、こんな夜、何かに乗りたくなる。で…

トイレの中で、うれしい悲鳴をあげている。

トイレに必ず本が置いてある。大きいのをしていると手持ち無沙汰になりがちなので、いつでも本を読めるようにセッティングしている。置いておく本のポイントは2つ。短いエッセイというか、小説というか、とにかく短編集であること。つまらなくてもう1ページ…

映画「サウロの息子」を観た。

強制収容所で、ユダヤ人が、ユダヤ人を殺すための準備をして、殺したあとを片づけて、時が来たら自分もユダヤ人なので殺される。 強制収容所内での特殊な仕事を請け負わされていたユダヤ人の集団ゾンダーコマンド。 ゾンダーコマンドの1人、サウロの目線の側…

名曲喫茶ライオンにて。

雨はひたひたと降り続いている。寒さに背中を丸めて足早に渋谷の街を歩く。天気予報は夜半から関東地方は平野部でも大雪に見舞われるので注意してくださいと告げていた事を思い出す。今週も金曜日までたどり着いた。日々の業務で頭の中が渦巻いている。忙殺…