雨上がりの初夏の夕暮れに思う。甲本ヒロトになりたい。

この気持ちはなんなのだろう。

落ち込む。

自分が今、停滞しているように強く思う。

自分のイヤなところ、ダメなところが全面的に出ていて、すごく落ち込む。

心がズン、と音をたててヘコんでいる。

聞こえている声を聞こえてないようなフリしたり、見えているもの見えていないフリしたり、自分に言い訳しながら人生に折り合いを付け始めている気がしてたまらなくイヤになる。

同じカテゴリーの人と話し、立場上偉そうにして、世間的に見れば大したことないのに大したことありそうな顔をして、自分のハリボテ感に涙が出てくる。

おれってもう終わってしまっているのかな。

人間は無限に成長期だと思っているけど、だからこそ、なにも成長していない自分に嫌気がさす。

嘘で塗り固めた砂上の楼閣。

吹けば飛ぶ。

吹こうとする人からは逃げている。

そんなことを強く思う。

前を向いている人、その人のその目を真っ直ぐ見ることができなくなっている。

人間は汚いが美しい。

その事実を疑うことはない。

そうじゃなければこんなクソ東京生きていられない。

ただ、自分は汚い。そんなことを思ってしまう。

どうしたんだろう。

愛じゃなくても恋じゃなくてもあなたを離したくはないし、言葉はいつも空回りするけど、日焼けした顔で笑っていたいし、心はいつもいい感じでいたい。

甲本ヒロトになりたい。

DUG OUT

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